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数学月間SGK通信 [2016.11.01] No.139
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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ペンローズ・タイル張りのことは,以前に触れたことがあるのですが
面白いがわかりにくいとのコメントもいただいているので,
図も少し変えて,もう一度2回に分けて掲載しようと思います.
ロジャー・ペンローズが考案した(1966)ペンローズ・タイリングは,
2種類のタイルによる規則的ではあるが,周期的ではないタイル張りの一つです.
(1)正10角形から出発して,ペンローズのタイル張りを作る
このタイル張りで用いられているのは2種類のタイル(A型とB型)です.
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/568616/95/17313295/img_6_m?1477918345
二等辺3角形 A型とB型は,正5角形の中にある形で,
それぞれ,等辺と底辺の長さの比が黄金比になっています.
等辺:底辺=Φ:1(A型),あるいは,等辺:底辺=1:Φ(B型),
ただしΦ=1.618・・・
黄金比の3角形は,分割すると,自分自身と同じ型の3角形が含まれている性質があります.
この性質を利用して,A型の3角形(10枚)が作る正10角形から出発して,分割とΦ倍の拡大を繰り返し,
平面全体をA型とB型の2等辺3角形で埋め尽くすことができます.
分割してもΦ倍拡大をするのでタイルの大きさは変わらず,外周の正10角形の形も変わりませんが,
タイルの数はどんどん増えていき,無限の広さを覆いつくします.
タイルの分割が充分進んだときの,AのタイルとBのタイルの個数の比は,
Φ(=1.618・・・):1の黄金比になります.
4番目の図は,3回目の分割と拡大を繰り返した結果です.
この図形で見られる形は,2A(凧型,青色)と2B(矢型,緑色)の2種類のタイルです.
このようにして,ペンローズ・タイリングの一つを得ることができます.
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/568616/95/17313295/img_7_m?1477918345