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数学月間SGK通信 [2017.02.14] No.154
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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星型を作って見ました.展開図を考えて組み立てました.展開図には色々な変形があり,
紙の使用量が小さくなるようにくふうするのも面白いです.糊代に立体内部から糊付けするのはちょっと面倒でした.
■この金平糖のような形(Fig.1)はダ・ビンチの星型の一つです.芯の部分に正12面体があり,
その正5角形の12個の面の上に,正5角錘が乗っています.だから星の頂点は12個で,
12個の頂点を結んでできるのは正12面体に双対な正20面体です.一つの頂点の真上から見ると,
五芒星と五芒星の中に正5角形が見えます.五芒星の腕の長さと中にある正5角形の辺の比は黄金比です.
この星型多面体の面(2等辺3角形)は,黄金比の三角形です.
もし,面の形を正3角形にすれば,星形正60面体が得られます.どちらもダ・ビンチの橋形と言います.
特にこの写真の黄金比が出て来る方は美しいですね.
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/58/17899558/img_1_m?1486673391
■プラトンの正多面体は正多角形の面で出来ている凸の正多面体で5種類あります.
プラトンの正多面体を芯にして,正多角形の各面の上に正多角錘(面は正3角形)を乗せると,
ダ・ビンチの星型ができまので,ダ・ビンチの星型も5種類できます.その作り方から自明ですが,
それぞれのダ・ビンチの星型と対応するプラトンの多面体は互いに双対です.
■例えば,正4面体の4つの面のそれぞれに正4面体を貼り付けた形(Fig.2)を見ましょう.
この星型の頂点は4つで,頂点を結ぶと,また正4面体になります.
これは,正4面体の双対図形が正4っ面体であることからわかります.
正4面体が5つ(芯にあるのは見えません)で出来ています.
これを4次元の世界で組み立てると4次元の正5胞体(5つの3次元の正4面体を面に持つ4次元の立体のこと.
4次元多面体の面は3次元の多面体)ができます.その意味で,この星型は,4次元正5胞体の3次元の展開図といえます.
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/65/17901765/img_1_m?1486690977
■もう一つ例をあげれば,正8面体を芯にして,
正8面体の8つの正3角形の面にそれぞれ正4面体が乗っている形の星型(Fig.3)です.
互いに点対称にある2つの大きな正4面体が噛み合った形です.星型の頂点を結んでできる図形は,
正8面体に双対な正6面体です.
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/01/17905101/img_0_m?1486868408
■次に示すユニット折り紙も,ダビンチの星型です.正8面体の各面に正3角錘が乗っています.
この折紙では,正3角錐の面は正3角形ではなく直角3角形です.そして,各面はツートンカラーになっています.
この図形には4回回転対称軸や3回回転対称軸,2回回転対称軸などがあります.
これから先はこの図形の対称性と色置換の話ですが,長くなるので次号にします.
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/19/17902919/img_0_m?1486823996