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数学月間SGK通信 [2017.10.24] No.190
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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10月21日,10:10-12:00,数教研の合同研究会(産業会館,新宿)で,
「万華鏡の不思議」という話をしました.万華鏡も作りました.
衆院選挙の前日,大型台風21号の上陸前日で,一日中冷たい雨が降っておりました.
意地悪なことに,まるでこの日に照準を合わせたようです.
私は,期日前投票を済ませて参加しました.忙しい時期にご参加いただいた皆様に感謝です.
改憲がちらつく選挙前日のことでもあり,雑談から入りました.
私の名前は,父が南方の戦地に行く前に準備し,もし男の子だっら**と「勝」が入ったものでしたが,
届出のときに母が「克」に変えたのです.この名前,最近は流行りませんね.
「勝」は戦争中に流行った名前です.戦後の新宿の焼け跡や傷痍軍人の話,
小学校の2部授業,戦争の悲惨さを見,平和憲法を心から理解し,指導要領にしばられない授業がありました.
私が毎日書く日記に,毎日赤ペンでたくさん感想を書いてくれた先生のことなど思い出し話題にしました.
本題の「万華鏡の不思議」の内容は,ブログの別項目をご覧ください.
■鏡像の世界というのは不思議なものです.紙に書いた線対称の2つの図形(互いに鏡像)は,
紙面の上でどのように動かしても重ね合わせることはできません.
しかし,線対称の線で折り返せば2つの図形を重ね合わせることができます.
紙を折るという操作は,3次元の世界で出来ること.2次元(紙面)の世界に住むものには,想像できません.
同様に,右手と左手は3次元の世界で互いに鏡像ですが,
3次元の世界の中でどのように動かしても重ね合わせることはできません.
これらを重ね合わせることができるのは4次元の世界です.
大きな鏡が前にあるとします.鏡の前にある私たちの世界は,そっくり鏡像となって鏡の後ろにあります.
一方,その場所は,私たちの3次元の世界も実在します.不思議ですね.
太古の時代は,鏡の世界と私たちの世界は行き来ができる混沌としたものだったが,
黄帝が鏡の世界のものがこちらの世界に出てこられないように閉じ込めたという神話めいた話も信じたくなる気がします.
■(H29.4)全国学力テスト中学3年生.数学Bの1に万華鏡の問題が出題されています.正答率は低いとのことです.
図
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/83/18267783/img_0_m?1508769250
★図4は正3角形の鏡室の万華鏡ですが,観察される映像はどれでしょうか.
★図5は2つの菱形がありますが,どのような運動により重ね合わせることができますか.
この問題は,3回回転軸が図の中にどのように配置しているか書き込むとよいのです.
するとB点には3回回転軸があることがわかります.2つの菱形は,この3回回転軸により移ります.
★図6の映像を作る万華鏡はどれでしょうか.
この問題の解き方は,映像に鏡映対称面(線対称)を書き込むと自然にわかります.
赤い線で書き込んだものが鏡映対称面です.万華鏡は鏡で囲まれた部屋(鏡室)で出来ています.
どの鏡室の図が正しいでしょうか.