数学月間の会SGKのURLは,https://sgk2005.org/
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ある折り紙の本に正5角形の作り方がありました.
複雑な手順なので整理して原理だけ説明しましょう.
正5角形の中心角72度を作るミソは,以下のようです.
これで,Θは72°になることを証明できますか?
答,72°になりません.
約71.56...°です.
この折り紙手順で作れる角度は,72°に非常に近いので
実際の折り紙工作では非常に良い方法といえるでしょう.
でも,幾何の命題としては正しくないのです.
話は別になりますが,
正5角形を,コンパスと直線定規で作図できます;
例えば http://www.natubunko.net/zukei/png/penta03.png
ここから図を引用しましょう.
さてそれでは,この作図を
折り紙の手順で追いかけてみましょう.
折り紙の手法で,「円を描く」というのは,可能でしょうか?
コンパスの使い方には2通りあます;
1)所定の長さを所定の方向にとる.
2)2つの円の交点を求める
(与えられた2点から,それぞれ与えられた距離だけ離れた点を求める).
このうち,1)は折り紙手順で可能ですが,2)は折り紙手順では不可能です.
折り紙の手順で,正5角形の作図を追いかけてみると,(4)の段階で,2つの円の交点を求めることが必要になります.折り紙ではここができません.
でも,全く違う折り紙手順があり,正5角形が作れたりしないでしょうか?
皆様,挑戦されて,発見したら教えてください.
例えば,定幅紙(帯)を用いて,図のような折り紙を折ることができます.
どうしてこのように折り紙で正5角形が作れるのかを解析する必要があります.試みてください.