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数学月間SGK通信 [2019.03.12] No.258
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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数学への興味を喚起するさまざまな活動が米国では行われてきました.
教授法の優れた教師の表彰や数学啓蒙の優れた記事を書いたジャーナリスト表彰も行われています.
このたび,Math + Literature = 2019 Mathical Book Prize Winners!の発表がありました.
数学科学研究所(MSRI)は,2-18歳の若者向けの優れた数学文学書(フィクションとノンフィクション)
の2019年の受賞者を発表しました.今年で5年目だそうです.
数学+文学=the Mathical.対象学年別グレード分けがあります.
■3-5学年用の受賞作品
The Miscalculations of Lightning Girl by Stacy McAnulty(Random House Children’s Books)
「雷に打たれた少女の誤算」を紹介します:
12歳のルーシー・キャラハンは4年前に雷に打たれて気を失い心臓が止まったのですが,
アパート管理人が除細動器を使い心臓が再び動き出し救われました.
手をやけどしただけで,変わりないようでしたが,実は数学の天才になっていたのです.
突然,難しい計算をすることができました.医師は後天性サバント症候群と診断しました.
ルーシーの脳は落雷によって損傷を受け,彼女の左脳の一部が閉鎖され,右脳が余計に働くようになった.
ルーシーは高度な数学的計算,暦の数学,数学的パターンの認識を行うことができ,
あらゆる数字が色や形を持つものと認識するようになったといいます.
その他,おかしな習慣がルーシーにできました.細菌を恐れ、触れるあらゆる表面を消毒するようになり,
座る前に3回座る立つを繰り返す儀式が必要になった.
また,何でも読む前に,そのすべての単語を数えることが必須になりました.
彼女の奇妙な習慣のために,ルーシーはホームスクールで学びます.
そして今12歳で高校レベルを通過しました.彼女は大学に進学したいのですが,
彼女の母は大学に行くには若すぎると思っています.
ルーシーの伯父さんも,公立学校に通わせるという母に賛成し,ルーシーは7年生に入学します.
ルーシーは中学校に行きたくはなく大学に行きたい.彼女は自分がオンラインですべてを行えると信じています.
ルーシーは中学で2人の友人を作ります.
ミュージカルが大好きでルーシーの奇妙さに興味をそそられるウィンディ・シットンと,
写真が大好きな男の子リーバイ・ボイドです.ルーシーはからかわれて,「クリーニングレディー」とあだ名されます.
彼女は自分の数学の天才を隠すために,テストでわざと間違えるべき質問の数を計算したりもしす.
ルーシーは自分の数学の能力を使って,ウィンディとリーバイのグループをクラスプロジェクトで支援し,
2人のクラスメートとの友情が深まりますが,ルーシーは自分が数学の天才である秘密は守れると思っています.
しかし、ルーシーは数が特定の事を予測するのを助けることができるが,
人生のすべてが数学方程式で決定されているわけではないことを認識し始めます.
ルーシーは彼女が信頼と友情の意味について多くの誤算をしていることを発見します.
■6-8年生用には,「アポロ8号の宇宙飛行士と先駆的な女性数学者の感動的な実話」が受賞しました.