2015年3月の記事一覧

情報処理・パソコン 2重振り子(振幅の小さいとき)★

■2重振り子(振幅の小さいとき)

図のような2重振り子の運動です.今回は物理演習のようになりましたが,
数式に囚われる必要はありません.重要なのは,振幅が小さい範囲なら
運動は線形の微分方程式に近似できるので,2種類の周波数の振動が重畳
された運動になる.つまり,関数で記述できる安定な周期的な運動になる
という事です.そして,これに対比される次に話題になる振幅の大きい
2重振り子運動では,運動は関数で記述できず,予想もつかない
とんでもない運動をするということです.

◆それでは,振幅の小さいときの2重振り子の学習をしましょう.
ここでは,ラグランジュ関数やラグランジュ方程式を説明せずに用いています.
これらを学習したい方は,EMANの物理学などが参考になります.

 

 

 

 

 

 

 

 


m1の座標は

 

 

これは,Oから釣り下がる長さ l の糸と
mから釣り下がる長さ l1 の糸の和であるからだ.


この2重振り子のラグランジュ関数Lは

 

 

 

 

Tは系全体の運動エネルギー,Uは系全体の位置エネルギー
解Φ,ψ を求めるには,次のラグランジュ方程式を解かねばならないのだが

 

 

 

 

解析的には解けない(関数で記述できる解がない)ので,
Φ,ψ の振動範囲を微小に制限して(Φ,ψの2次までを残す近似),

 

 

 

この近似した L=T-U を用いて,ラグランジュ方程式を解く.
これは解けるのだが物理の演習問題なので(参考)に示し,結論だけ述べる.
結論
Φ, ψ は,以下の2つの固有ベクトル(基準振動)の重畳(線形結合)で表せる. 

 

 

 

微小振動の範囲では,Φ,ψは,それぞれ2つの固有振動の重ね合わせであるということは,
それほど複雑な振動ではない.いずれにしろ周期的な振動である.
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(参考)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く⇒ 振幅の大きい場合

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