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積めば積むほど長くなる

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数学月間SGK通信 [2015.04.14] No.059
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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計算することも大事ですが,このような感覚を体に身に着けることは有益です.
有限個の積み木を積んで長さの記録を競います.
無限個の積み木を積むなら,少しずつですが無限に伸びる対数曲線ができます.
(例1)発散する無限級数を体験する
  1+1/2+1/3+1/4+.......+1/n+....=∞
積み木の長さの半分を1とする.
一番上の積み木の飛び出している長さは1
その下の積み木の飛び出している長さは1/2
その下の積み木の飛び出している長さは1/3
.....以下同様にいくらでも続きます.

(例2)収束する無限級数を体験する
  1/2+1/4+1/8+1/16+........=1
総和でできる立方体の体積を1とする.
立方体の内部の1/2の体積(オレンジ)を取り除く
残りの体積から残りの体積の1/2(グリーン)つまり立方体の(1/2)^2を取り除く
その残りの体積の1/2(青)つまり立方体の(1/2)^3を取り除く
その残りの体積の1/2(赤)つまり立方体の(1/2)^4を取り除く
......以下同様にいくらでも続きます.

私達は子供の頃,積み木を積んで遊びました.そして自然に重心や釣合の感覚が身に着きました.
水遊びをして流体の性質を自然に身に着けました.
後に学校で物理学を学びますが,そのような理論を学ばずとも重力や力学の法則が身に着いていました.
身に着いていなければキャッチボールもできません.
吹きガラスの職人になるには,熔融ガラスの振る舞いを瞬時に判断できることが
身に着いていなければなりません.数学でもこのような体験は大事なことだと思います.