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フィボナッチ数列と対数螺旋・続き

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数学月間SGK通信 [2018.05.01] No.217
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
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皆様,ゴールデンウイーク(この頃あまり使われないようですが)の真っただ中
良い休日をお過ごしでしょうか.私は数学月間の会のウエブサイトの改装の準備中です.
公開までにまだ日にちがかります.
桜が咲き始める3月末から,顔見知りのシジュウカラさん達が姿を現さなくなりました.
しじゅう来ていたのにぱったり来なくなり心配になりますが,これは毎年のことです.
林の奥の方ではシジュウカラさん達の良い鳴き声がさかんに聞こえます.巣にいて
きっと忙しいのでしょうね.
シジュウカラさん達がまた来る日までに,百日紅の葉はすっかり茂っているでしょう.

◆前号でフィボナッチ数列と対数螺旋の話をしましたが,図を示しておきます.
フィボナッチ数列を1辺とする正方形で平面を埋めていくと,螺旋ができます.
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/91/18506991/img_0_m?1525098033

◆互いに隣り合うフィボナッチ数は互いに素です.
[F(n+1),F(n)]でF(n+1)とF(n)の最大公約数を表示することにします.
[F(n+1),F(n)]=[F(n)+F(n-1),F(n)]=[F(n-1),F(n)]
この関係はn=1のでも成り立ち[1,1]=1ですから,隣り合うフィボナッチ数はいつも互いに素です.

◆話は変わりますが,合同式についてちょっと触れます.
a=b(mod n) と書いて,aはnを法としてbに等しい(合同)と読みます.
つまり,a-bはnで割り切れるということです.
この関係を使うと整数全体をnで割った時の余りが,0,1,2,・・・,n-1のn個のグループに分類できます.

例えば,(mod 3)の時には,すべての整数を3で割った時の余りで3つのグループに分類できます.
余りが0,1,2のグループ(集合)です.集合の名前を余りで表記し,
それぞれ0,1,2としますと,次の性質があることがわかります.
0+0=0,0+1=1,0+2=2,1+1=2,1+2=0,2+2=1
3つのグループ0,1,2は,加法で群を作るようです.