シュロ縄で柵の竹竿を結びました.庭師は男結びと言う方法で結ぶそうですが,私は簡単にランニング・ノットという方法で結びました.実は,シュロ縄の扱いが大変だったので,一番作業の楽な結び方をして,後でこの結び方の名前を調べたら,ランニング・ノットという方法であることがわかりました.
ランニング・ノット(あるいは,スリップ・ノット)と言われる所以は,竹竿を通してから紐を引っ張って締めると結節ノットが移動して,自然に竹竿の周りの輪が締まるからです.結節になる輪から紐の両端が同じ方向に出ていますから,竹竿を通してから紐の一端を引っ張ると,輪が締り結節になると同時に,他端も同方向に引かれるので,両側から輪を締め,自分自身を締め緩みを防止しする一番シンプルな結び方になります.
ランニング・ノットの結び方で紐の両側を引っ張ると,輪の中に竹竿がなければ手品のように紐は結び目が出来ずに解けてしまいます.比較のために,もやい結びを見てみると,結びの両側を引っ張ると結節ノットは移動せず輪が出来てしまい,竹竿の周りを締める結び方にはなりませんし,竹竿がない状態で,もやい結びの紐の両側を引っ張ると解けずに固定した輪を残して結び目が出来てしまいます.
紐の始まりを竹竿の周りのランニング・ノットから始めて,柵を組んだ竹竿に巻きつけ固定し,紐の最後もランニング・ノットで収めようとするとなかなか難しい.巻いてきたひもが緩まないように締めながら出口の結節になる結び目を作る必要があるからです.
シュロ縄は水に湿らせた方がしなやかでよく締まります.シュロ縄を繰り返ししごいていると,縄に毛玉のような塊や細い箇所ができますから注意しましょう.
今回は,紐の両端をそれぞれ別の場所で固定したので,使いませんでしたが”かます結び”という方法もあります.これは紐の両端を結ぶ結び方です.