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フィボナッチと反射経路数

投稿日時: 2020/07/03 システム管理者

Fibonacci  and Lucas Numbers with Applications, Koshy,p.37-38より

フィボナッチ数は,いろいろな分野に現れます.
面を密着させた2枚のガラス板(スタックと呼びます)は,図に示すように,4つの反射面を備ています.
[訳注)表面反射;2の裏側,4の裏側は考慮しないようだ]



 

 

 

 

 

 

光線がスタックに入射し,$$n$$回反射$$n \ge 0$$をするときの異なる反射経路の数$$a_{n}$$を求めたい. (L.Moser and W.Wyman,1963年) 

$$n=0$$なら反射は起こらない.図3.26に示すように光はガラス板を通り抜けるだけであり,$$A_{0}=1$$. 
図3.26

 

 

 

 

 



反射が1回あるものは,2つの異なる経路があるので$$a_{1}=2$$;図3.27. 
[訳注)表面反射は数えていない]

 

 

 

 

 



2回反射が起こる場合には,3つの可能な経路がある;$$a_{2}=3$$;図3.28.
3回反射するなら,5つの可能な反射経路があり,$$a_{3}=5$$;図3.29.
同様に,$$a_{4}=8$$;図3.30.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


一般的に,光線が$$n$$回反射されたとして,最後の反射が面1または面3で起こるなら,その前の反射は面2か4で起こらなければならない;図3.31.

 

 

 

 

 

 

 

面1上で$$n$$番目の反射が起こる経路の数は,$$n-1$$回の反射後に面1に到達する経路の数に等しい.
このようなパスは$$a_{n-1}$$個ある.
$$n$$番目の反射が面3で起こったとすると,$$(n-1)$$番目の反射が面4で起こらなければならない.
このような光線は面4に達する前に既に$$n-2$$回の反射をしていなければならず,
そのような経路は,定義により$$a_{n-2}$$個である.
したがって,加算原理により,$$a_{n}=a_{n-1}+a_{n-2}$$,$$a_{1}=2$$および$$a_{2}=3$$である.
ゆえに, $$a_{n}=F_{n+2}$$.