これがどうして私の手元にあるのか思い出せません.
その他にも球状のものや,いくつか組木のパズル(箱根細工と呼んでいました)で子供の頃遊んだのを覚えています.それは遠い昔のことで,いつの間にか失くなってしまいました.複雑な組木もあったように思い残念です.なぜかこの組木だけが,今私の手元にあります.多分,この組木を手に入れたのが一番新しいためでしょう.この組木はとてもシンプルですが,職人のすばらしいアイデアだと思います.
全体の対称性は立方晶系の最も対称性の高い点群です.
4回対称軸が3本,3回対称軸が4本,2回対称軸が6本あります.
(鏡映面はたくさんありますが表示略).
全体はこのような同じパーツが6個で出来ています.
3回対称軸に沿って引き抜くことができ,二つに割れます.
写真は3回軸に沿って引き抜き開いて(内部をこちらに向けて)並べたところです.
2つのパーツは互いに対掌体(右手と左手,あるいは逆まわりの風車)です.3回軸に沿って引き抜けるのは,この分解写真を見ると理解できるでしょう.
対称性を考えないと,引き抜く方向がわからず難しいパズルです.
3つのパーツでできた風車のような形を一体として引き抜くのがミソです.(この方法がわかっていても,特に,分解と逆の組立てのときは,手作業的にはなかなか難しい.手が3本欲しいということになります)
3つのパーツは一体として扱わなければ,互いに組み合っているので,バラせません.3回対称軸は4本あるので,引く抜く方向は4通りありどれでも可能です.
(図)4回対称軸の方向から見る↓ (図)3回対称軸の方向から見る↓
(図)3回軸(上下方向)に沿って引き抜く↓(今度,動画にしたい)
■この組木は,x平面,y平面,z平面がかみ合っているという見方もできます.それぞれの平面は2つのパーツからなります.
直交するx平面,y平面を作り,z平面の部品の1つだけ(下側)は置けるが,残り1つ(上側)をどう入れるかと,普通の人は苦闘します.
この手順では入りません.3つのパーツで組んだ風車型を一体として扱うのがミソでした.
(図)最後の1つはどうしても入りません.↓