投稿日時: 2020/05/05
システム管理者
折り紙では近似的な正5角形(星型)が出てきましたが,これから扱うのは数学的に厳密な正5角形についてです.
半径1の円に内接する正5角形の1辺の長さを求めましょう.
この正5角形の1辺の長さをxとします.
△BACと△ADCは相似(相似比が黄金比Φ)で,形は2等辺三角形(等辺xとすると,底辺Φ・x)です.Φ・x=x+(x/Φ) ですから,Φは黄金比の方程式
Φ^2ーΦー1=0を満たします.この方程式の解(Φ>1のもの)は,Φ=(1+√5)/2 です.
■次に,△BCEと△BOFとが相似であることを利用し,
1:(Φ・x)=OF:CE=(1-y):(x/2) が成立するので, y=1ー1/(2Φ)
ただし,y=√[(x/Φ)^2-((Φ・x)/2-x/Φ)^2]=√[x^2ー(Φ・x/2)^2]=x√[1-(Φ/2)^2]
x=y/√[1-(Φ/2)^2]=[1-1/(2Φ)]/√[1-(Φ/2)^2]=(√[10-2√5])/2=1.1756
■ 作図
半径1の円に内接する正5角形の一辺の長さx=(√[10-2√5])/2を作図する方法
(証明)ピタゴラスの定理を2回使います.