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オイラーの定理とコーヒーカップ

投稿日時: 2020/06/11 システム管理者

 3Blue1Brownのyoutube動画をご覧ください.

コーヒーカップの表面に,3つの家と3つのソース(ガス,電気,水)があり,
パイプラインが交差しないように,3つのソースと3つの家を繋ぎます.
いくら頑張っても交差箇所が1つできてしまいます.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 頂点の数V,辺の数E,面の数Fとすると,V-E+F=2 がオイラーの多面体定理ですが,
図のように面(領域)の数は4つ(黒い地の部分も1つと数えます)で,
6-8+4=2とオイラーの定理が成立しています.
3つの家はそれぞれ3つのソースに結ばれるわけですから,辺(パイプライン)の数は9本ありますが,頂点6と面の数4ですから,最後のパイプラインはどうしても繋げません.

さてここで,コーヒーカップで実験をしている理由がわかります.
コーヒーカップの取っ手の部分をうまく使うのです.取っ手の中を通り抜けるパイプラインと取っ手の上を這わせるパイプラインで立体交差になります.

コーヒーカップは,穴が1つある浮袋のような位相表面です.先のオイラーの多面体定理は穴のない位相表面に対する表現なので,穴の開いている位相表面では定理が少し変わります.
注)トーラスでは,面の数が2つ減り,頂点の数が3つ減り,辺の数が3つ減るので,V-E+F=0 が成り立ちます)

このような教育グッズがたくさんあり提供されるようすが,国民数学祭NMFのサイトで見ることができます.