とっとりサイエンスワールドin倉吉

今年のとっとりサイエンスワールドの3回目(in倉吉)は8月25日の日曜日でした.
in米子7月30日(参加者891人)では,万華鏡は30人x4回,in鳥取8月4日(参加者1086人)では,万華鏡は30人x5回,in倉吉8月25日(参加者1090人)では,万華鏡は30人x5回を実施しました.
いずれの会場でも晴天に恵まれ暑い中,皆頑張りました.小さい子供達も一生懸命作って,
出来上がるととても喜んで見せに来ます.誰もがみんな達成感が味わえて満足でき,楽しい経験になるでしょう.このようなことで数学や理科に興味を持つ子が増えることを願っています.

万華鏡で説明すべきことはいくつかあります.(1)合わせ鏡:1対の平行な合わせ鏡が,直線上に並ぶ像を作り出すこと.(2)像の配列は市松模様(正像と反射像が交互に繰り返す).(3)交差する鏡の作り出す映像の配列は円上に並ぶこと.(4)鏡の交差角θの2倍が市松模様のペアに対応し,円周上で映像が規則正しくつながるための条件は.360/(2θ)=整数[割り切れること].
4番目の理解には,1点のまわりは360°ということを知っている必要があり,この知識は4年生で学びます.

作業には,自然に身に着いた物質を扱う手先の感覚が必要なのです.これは大人(学問のあるなしとは関係ないようです.表面張力とか粘性とか知識はあるのですが)でもできない人が多いし,小さな子供でもうまく扱える人もいる.粘性のある液体を壁伝いに流し込み試験管の底まで導き,詰め込んだガラスくずの中の空気と入れ替えることが,なかなか難しいらしい.
昔の私たちは子供の頃,毎日水遊びや泥んこ遊びをしていて,これらの物質の性質や力加減は,すっかり身についています.あたかも熟練の職人がやるように試験管を回転させながらとか臨機応変な手で簡単にできるのですが.このようなことが身についていないと職人にはなれません.
そういう意味で,数学だけを勉強するのは本当はあまりお勧めしません.

数学では,√3 などと答えるのが正しいのですが,もの作りでは1.732などと少数で答える必要があります.これらの数値で四則演算するので,工学部の学生には,有効数字という概念を,まず徹底する必要があります.そうでないと,無駄な計算を際限なくやることになります.
このようなことも,学問以前の生活で身に着けるべきことではないかと思っています.

■サイエンスワールド(8月25日)の前日に倉吉に着きましたから,以前から行きたいと思っていた三徳山三佛寺に行って来ました。絶壁の中に建つ投入堂は役行者が法力で作ったという,日本一危険な国宝です.ハイキングではなく修験道の山ですから危険な箇所ばかりで,単独行は禁止されてます.知り合いになったシニアと4人のパーティができました.私以外の3人は山のベテランでしたので幸運でした.鎖で登るのも難所でしたが,下りはもっと難しいです.しかし,皆様の指導がよく無事生還できました.私は足のしびれがあるので足が攣ったときつらかったが,なんとか持ちこたえました.筋肉痛ですが翌日のイベントも盛況に終わりホッとしています.

投込堂や危険なコースのことは,後日項を改めます.