テーブル断面の模様

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
数学月間SGK通信 [2016.02.16] No.102
<<数学と社会の架け橋=数学月間>>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
写真は,なかなか洒落たテーブル断面の模様です.最近入ったレストランで発見しました.
調べて見るとこの断面の孔は向こう側まで貫通しています.どうやって貫通孔を穿けたのでしょうか?
菱形,長方形,わざわざ貫通孔を穿けるのはとても困難な作業です.
そこで,さらによく観察すると,上・下面は貼り合わせて作ったようで,鏡映対称になっています.
片面をこのような溝つきに仕上げて,溝つき側を内側に貼り合わせれば,
このような上・下鏡映対称で貫通孔のある断面を作れます.
面白い断面模様ができるし,これらの溝が貼り合わせのマーカーになるのかもしれない.
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/71/17285171/img_0_m?1455501541

このように考察したところで,とても面白かったのでこれをfacebookの記事にしました.
すると,友人から以下のコメントがありました.
「丸太の外周部分を使って背中合わせにしているのですね。
切れ込みはおそらく反り止めではないかと思います」
なるほど,溝は反り止めの効果があったのです.実に巧妙な木取です.
木目を頼りに木取の図を描いてみました.
1本の丸太材から柱を切り出した残りの外側廃材から4枚とれます.
幾何学的にも見事で,経験と知恵に感心します.
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-09-2d/tanidr/folder/572283/71/17285171/img_2_m?1455501541