球面正12面体像の見える万華鏡

球面正多面体は,アラブの数学者,アブル・ワーファ(1000頃)に始まります.球面正多面体{p,q}は,球面正p角形が,頂点でq個集まっているもので,球面正p角形の内角は2π/qです(図D).球面p-多角形の辺はすべて大円です.ここで例に取り上げるのは,正12面体に相当する{5,3}多面体です.

後に,メビウスは多面体万華鏡を発明します(1850)が,これは,球面p-多角形を.2p個の球面直角3角形に分割することを使います(図A).
分割された3角形の内角は,π/p,π/q,π/2 で,このような直角3角形を(p,q,2)のように記述します
万華鏡は,3角形(赤く塗った)の各辺となる大円を鏡にすると得られます.
Aは,メビウス万華鏡になり,正5角形の面を10個の直角3角形に分割しています.Bは,正5角形の面を5個の2等辺3角形に分割しています.Bには,Aに存在した鏡映対称面が1つ消えています.Cの赤く練った正3角形の周囲の辺の大円を鏡に置き換えて万華鏡を作れば,正20面体の映像が見えます.
それぞれの映像写真はあとで追加しましょう.