投稿日時: 2020/10/05
システム管理者
約4000年前のバビロニア時代に三角形の幾何学の研究が始まりました.その後のエジプトでは,ナイルの氾濫後の測量に必要な幾何学が発展しました.3,4,5の長さのエジプト紐で直角を作り,ピタゴラスの定理も知られました.ギリシャでユークリッドが原論を完成したのがB.C.300年頃です. 普通の学校の幾何学の教科書にあるほとんどすべての事実が,17世紀の半ばまでにすでに知られていました.ユークリッド幾何学の分野で,単純な定理は出尽くしたように見えますが,まだ発見が残されていたとは驚くべきことです.先に掲載した ナポレオンの定理https://note.com/sgk2005/n/n9593e9c0cae6
は,1800年頃の発見です.
2000年に,オランダ人のvanLamunは次の驚くべき性質の円を発見しました.
上の図をご覧ください.緑の3角形の辺の中点を対向する頂点と結ぶ(青線分).3つの青線分の交点は重心と言われます.始めの緑の3角形が,6つの3角形に分割されました.この6つ3角形の外接円(点線の円)の中心(6つあります)は,ある一つの円周上に乗ります.この円(赤い円)は,ヴァンラムン円と呼ばれます.手ごわそうです.皆様,証明をお考え下さい.
(グリゴリイ・フェリドマンの記事:Kvantik(2012)6,p.9を参考にした)