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投稿日時: 05/14 システム管理者

f_{n m)=\int\it\Psi_{n}^*\hat{f}\Psi_{m}dq=\<n|\hat{f}|m\>

ある閉じた系の波動関数を$${\it{\Psi}(q, x)}$$とする.$${x}$$は考えている部分系の座標,$${q}$$は閉じた系の残りの座標である.系全体の波動関数が$${\it\Psi(q, x)=\it{\Psi}_1(q)\it{\Psi}_2(x)}$$と書けるのは特殊な場合で,一般には,全体系の波動関数は存在するが,部分系の波動関数は存在しない.この部分系$${x}$$が関与する物理量を$${f}$$とする.その演算子$${\hat{f } }$$は$${x}$$だけに作用する.この状態の全体系で観測される物理量$${f}$$の平均値は;
$${\bar{f}=\int \int{ \it{\Psi}^*(q,x)\hat{f} \it{\Psi}(q,x)dqdx}=\int{[\hat{f} \rho(x',x)]_{x'=x}dx } }$$
$${\rho(x', x)=\int{\it{\Psi}^*(q,x')\it{\Psi}(q,x)dq } }$$ は,「系の密度行列」と呼ばれる.物理量の演算子$${\hat{f } }$$は,密度行列の$${x}$$のみに作用するので,$${\rho(x',x)}$$に作用させた演算後の結果で$${x'=x}$$と置くことができ,このように変形ができる.
波動関数(固有関数)を持たない部分系の状態は,このように密度行列を用いて記述できる.密度行列はこの系に関係のない$${q}$$座標を含まないが,閉じた系全体の状態に依存している.波動関数を持つ部分系(純粋状態)に対して,密度行列を用いて記述される状態は混合状態と呼ばれる.[ランダウ&リフシッツ「量子力学」参照]
波動関数$${\it\Psi}$$はヒルベルト空間(無限次元のベクトル空間)の要素(関数あるいはベクトル)である.$${m}$$個の固有関数$${\it\Psi_{i}, (i=1,….,m)}$$の重ね合わせ状態を考える.$${\it\Psi(q)=\Sigma a_{i}\Psi_{i}(q)}$$ 
 $${\bar{f}=\Sigma\Sigma a_{i}^*a_{j}\int\it\Psi_{i}^*\hat{f}\Psi_{j}dq=\Sigma\Sigma a_{i}^*a_{j}f_{i j } }$$
$${f_{i j}=\int\it\Psi_{i}^*\hat{f}\Psi_{j}dq=⟨i| \hat{f} |j⟩}$$
$${f_{i j } }$$は遷移行列, $${|j⟩=\it\Psi_{j } }$$はケットベクトル,$${⟨i|=\it\Psi_{i}^*}$$はブラベクトルと呼ばれる.
ケットベクトル$${|\it\Psi_{i}>}$$が張る空間と,ブラベクトル$${<\it\Psi_{i}|}$$が張る空間は,互いに双対空間である.

物理量$${f}$$の観測値は,規格直交系$${|i⟩=|\psi_{i}⟩}$$であるとき,各固有関数に対する確率を$${p_{i } }$$とすると
$${\bar{f}=\Sigma_{i}p_{i}⟨i| \hat{f} |i⟩}$$
密度演算子$${\rho=\Sigma_{i}|i⟩p_{i}⟨i|}$$を用いると,
$$ \bar{f}=Tr \rho\hat{f}=\Sigma_{i}p_{m}Tr(|i⟩⟨i|\hat{f}) $$

$$ \begin{pmatrix} 1 & 1\\ 1 & 0\\ \end{pmatrix} $$

$${\begin{pmatrix} 1 & 1\\ 1 & 0\\ \end{pmatrix}^{n}\begin{pmatrix} 1\\ 0 \end{pmatrix} }$$