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200 законов мироздания
「宇宙を構成する200の法則」より引用
ジェームズ・クラーク・マクスウェル(1831–1879)
スコットランドの物理学者.19世紀を代表する理論家の一人.エディンバラで由緒ある貴族の家に生まれた.エディンバラ大学とケンブリッジ大学で学んだ.14歳で最初の科学論文(理想的な楕円を描く方法)を発表.ケンブリッジ大学で実験物理学の教授を務めた後,48歳で癌のため若くして亡くなった.
C. マクスウェルの最初の主要な理論的著作は,色彩と色覚の理論に関する研究でした.彼は,赤,黄,青の3原色を混ぜることで,目に見えるすべての色が得られることを初めて示した.また,色覚異常(色域の知覚に異常が生じる視覚障害)の性質を,網膜の受容体の先天性または後天性の欠陥として説明した.
3原色の赤,緑,青のフィルターを使って3回撮影した写真を,それぞれフィルターを通してプロジェクターで投影しカラー写真を生成した.1861年のロンドン王立協会の会合でその動作を実演した.
彼は土星の環の構造を綿密に計算し,それまで考えられていたように環が液体ではなく固体の粒子で構成されていることを証明した.
マクスウェルは自然科学の多くの分野に重要な貢献をした.
彼の最も重要な業績は,電磁気学の理論の発展と,それを確固たる数学的基盤の上に位置づけたことだ.
マクスウェルは1850年代半ばにこの問題の研究を始めた.皮肉なことに,マクスウェルは光を放つエーテルの存在を固く信じており,エーテルが存在し,その中で電磁波が励起され,その結果,電磁波の伝播速度が有限であるという事実に基づいて,すべての方程式を導き出した.
マクスウェルは,エーテル存在説の反証となったマイケルソン・モーリーの実験の結果を見ることなく亡くなった.(彼もまた,自分の理論が無条件に認められるまで生きられなかった.光の波動性とマクスウェル方程式の正しさは,1888年にようやくヘルツの実験によって確認された.
この実験によってエーテルの存在は否定されたが,マクスウェルの理論が否定されることはなかった.なぜなら,マクスウェル方程式はエーテルの有無にかかわらず満たされるからである.
マクスウェルは最終的に,気体分子の速度分布を発見し,それが分子運動論の基礎となることで統計力学の発展に貢献した.しかし,マクスウェル自身もこの理論の不完全性に気づき,後に「マクスウェルの悪魔」として知られることになるパラドックスを提唱した.
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マックスウェル方程式までの道のり
19世紀半ばまでに,科学者たちは電気と磁気の現象,そしてそれらの関係を記述する多くの法則を発見した.
①クーロンの法則は電荷間の相互作用力を記述する.
②ガウスの定理は,自然界に孤立した磁荷(磁気単極子)が存在する可能性を排除する.
③ビオ・サバールの法則は,移動する電荷によって生成される磁場を記述する.(アンペールの法則とエルステッドの発見も参照 )
④ファラデーの電磁誘導の法則は,磁束の変化によって電界が生成され,導体に電流が誘導される. (レンツの法則も参照 )
これらの法則群は,C. マクスウェルによって一般化され1 つの首尾一貫したシステムに統合された.このシステムは 4 つの方程式で構成される:
(1)マクスウェルはすべての既知の電磁気学の法則を厳密に数学的に記述した (たとえばファラデーは,発見したすべての法則を言葉でのみ定式化した).
(2)マクスウェルは,彼が定式化したシステムに,元の法則にはなかった多くの根本的に新しいアイデアを導入した:変位電流など
(3)彼はすべての電磁気現象に厳密な理論的根拠を与えた.
(4)マクスウェルは,自身がまとめた方程式のシステムに基づいて,電磁放射のスペクトルの存在の予測を含むいくつかの重要な予測と発見を行った:真空中の電磁場の存在
ビオ・サバールの法則によれば,導体を流れる電流は、その周囲に磁場を励起する.直流電流が流れる場合はこのままで良いが,コンデンサのギャップを介して流れる交流電流に対してもこの法則を拡張した.
マクスウェルは,アンペールの法則ではこの状況における電流の流れが説明できないこと,電荷はコンデンサの電極間を移動できないが,電場(電極間に仮想的な電荷を置いた場合に生じる力)が増加することに気づいた.変化する電場が電流と同様に磁場を生成すると仮定し,マクスウェルは,変位電流という根本的に新しい概念を導入し,これを一般化されたアンペールの法則に独立した項として追加した.それ以来,変位電流の存在は実験によって繰り返し確認された.
マクスウェルは自身がまとめた4つの方程式系に基づいて,純粋に数学的に当時としては画期的だった予測を導き出した.それは,自然界には電磁波が存在し,電場と磁場の振動相互作用の結果として形成され,その伝播速度は電荷間または磁石間の力に比例するはずだというもの.自身がまとめた微分波動方程式を解いたマクスウェルは,電磁振動の伝播速度が当時すでに実験的に決定されていた光速と一致することを発見した.これは,光のように身近な現象が電磁波だったことを意味します.さらにマクスウェルは,電波からガンマ線に至るまで,既知のスペクトル全体に電磁波が存在することを予言した.このように,電気と磁気の性質に関する徹底的な理論的研究が,電子レンジから歯科医院のX線装置に至るまで,人類に数え切れないほどの恩恵をもたらす発見につながった.
訳者解説
ニュートン力学と電磁力学の大きな違いは,
ニュートン力学では物体間の相互作用は瞬時に伝わり,場の概念を必要としないが,電磁力学では荷電物体の相互作用は場を介して行われると考えるところにある.相互作用の伝播速度は光速であるが,荷電粒子は大きな速度で移動できるので伝播速度を瞬時とみなすことはできない.
マックスウェルの方程式は,電荷のない真空中にも解があり電磁場が存在することを示した.真空中には何も起こらないとする長年の考え方は否定された.電磁場の存在にエーテルは必要なかった.
ファラディーの電磁誘導の法則
$${\int {E}d {l}=-\frac{1}{c}\frac{\partial}{\partial t}\int {H}d {f } }$$から(1)式が得られる.
単極磁苛がなく閉曲面を通過する磁束は0であるので,ガウスの定理を使い
$${\int {H}d{f}=\int \textrm{div}{H}dV=0}$$(2)式を得る.
ビオ・サバールの法則をストークスの定理を用い変形し(3)式を得る.
(4)式は電荷の保存則である.
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Stokesの定理 $$ \int A dl=\int \textrm{rot} Adf $$
Gaussの定理 $$ \int Adf=\int \textrm{div} AdV $$
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得られた真空中のマクスウェルの方程式群は以下のようである:
(1) $${\textrm{rot}{E}=-\frac{1}{c}\frac{\partial {H } }{\partial t } }$$
(2) $${\textrm{div}{H}=0}$$
(3) $${\textrm{rot}{H}=\frac{1}{c}\frac{\partial {E } }{\partial t}+\frac{4\pi {j } }{c } }$$
(4) $${\text{div}{E}=4\pi \rho}$$
ここで,$${ { E},{H } }$$はそれぞれ真空中の電場,磁場であり,$${\rho}$$は電荷密度,$${ { j } }$$は変位電流である.
例えば,変位電流$${ { j } }$$も電荷$${\rho}$$も0として,1式と3式から$${ { H } }$$を消去して,ベクトル解析の公式$${\textrm{rot rot} {E}=\text{grad div} {E}-\Delta {E } }$$を用いれば,
波動方程式$${\Delta {E}=\frac{1}{c^2}\frac{\partial ^{2}{E } }{\partial t^2 } }$$
を得る.1次元の波動方程式$${\frac{d^2 {E } }{dx^2}=\frac{1}{c^2}\frac{d^2{E } }{dt^2} }$$ の解は$${ { E}(x-ct)}$$の形の平面進行波であることが分かる.
ここではベクトル解析の記号$${\textrm{rot}{E } }$$などを用いたが,マックスウェルの方程式(1864)はベクトル解析の整備に先んじている.
参照:
1785 クーロンの法則
1820 ビオ・サバールの法則
1831 ファラデーの電磁誘導の法則
1864 マクスウェル方程式
1931 磁気単極子