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数学月間第3日(8月5日)

投稿日時: 08/01 システム管理者

数学月間第3日目は、以下のように集会で行いますが、遠方の方のためにリモートも併用します。
日時●8月5日(月)13:30-17:00(開場13:00)場所●東大(駒場)数理科学研究科棟002教室
主催●NPO法人数学月間の会(理事長:岡本和夫)
参加費●1,000円(数学月間期間中有効)ただし,当会会員および学生は無料
●事前の参加登録が必要です。https://sgk2005.org/で登録できます。
多くの方々のご参加お待ちしています。

13:40ー15:10
●「算数・数学と生活や社会のつながりを実感 体験できる授業と、 Do MATH 同志社中学校数学博物館」園田毅(同志社中学校)
15:20ー16:50
●「古代の数学エジプト紐と現代のピタゴラス三角形3分木」亀井喜久男(愛知県立大)

■13:30ー13:40は数学月間の会の紹介です.
社会と数学の架け橋=数学月間(7/22ー8/22)は,片瀬豊さんの提案で2005年に創設されました.毎年7/22に「数学月間懇話会」を開催して来て,2024年で第20回になります.社会で使われている数学を紹介することで数学の働きを身近に再認識できます.
今回の懇話会には,日本の数学月間発足までの状況をご存じの竹内さんが参加されますので,数学月間の発足までのエピソードを紹介しましょう:
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片瀬さんが「小林昭七さんが久しぶりに帰つて来る. 集ま らないか」と竹内さんを電話で誘つたのは,2004年春のまだ寒い時節だった.神田の鮨屋(片瀬さんの俳句仲間)に集まったのは,片瀬豊,小林昭七,山崎圭次郎,竹内淳実の4名.この場で,小林さんより「数学月 間」MAM(Maths Awareness Month)の話が出たという (竹内の証言).

米国のМАМは,毎年4⽉ (1998 年までは週問) に実施される.上院の共同決議(1986年4 ⽉14~20日を数学週間 とする)に基づくレ一ガン大統領宣言でスタートした.レーガン宣言は格調高く,
「およそ 5 千年前に始まった数学的叡智は進歩を遂げ,今日の社会を支えている」と述べ,すぺてのアメリカ人に対し,数学と数学的教育の重要性を実証する国家的行事への参加を要請している.
米国が国家的行事の МАМ を決断した背景には,国民の数学力の低下で,産業力も低下するとの焦りがあったといわれる (小林昭七 『顔をなくした数学者』)・

1950年代の日本は,Dr. Deming の品質管理手法を,TQC や QC サーク ルに発展させ,生産性向上を達成 していた.1980 年に NBC放送は If Japan Can, Why Can't We? と呼びかけ,Dr. Deming のセ ミ ナ一が展開されたが,さら にこれを数学全般の啓蒙 MAM へと発展させたのは米国の叡智であった(竹内の証言).
日本の数学月間の期問を π と e に因み 7/22 と8/22 と発案したのは' 山山奇圭次郎とのことだ(片瀬の証言).
後年のことだが,筆者もこの鮨屋で,片瀬さん,小林さんと同席し,小林さんからバークレーの地域数学サークルの話を伺った.

米国 MAM では,数学系学協会が参加するJPBM (Joint Policy Board for Maths) が,毎年,社会を反映した数学テ一マを選定し,4月に種々の数学イペン卜が展開される.国民からの事後評価も受ける.時局の数学を, 種々のレベルで学習できるウエブ・サイ 卜が充実し, そこにエツセイや論文が集積され,数学を基礎から最先端まで,学生が独習できる優れたガイ ドになる.

片瀬さんは,日本版JPBMが国家的行事として数学月問を展開すべきだと考えていた.「数学月間」活動は,数学同好者の内部にとどまらず,数学が係わるあらゆる分野を横断し,一般市民に働きかけねばならない.数学(論理)が社会を支えている事例に足場を置き,数学への共感を獲得するのが目的である.
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(引用)https://sgk2005.org/cabinets/cabinet_files/download/42/449b3491eba0acf0716357af77478c23?frame_id=57