2016/05/14
SGK通信(2016-03)高校生の数学意識
「高校生に対する数学への意識調査」結果の紹介(本村修二)
文部科学省のサイト内の下記の個所に、
http://www.mext.go.jp/a_menu/math/index.htm
「数学・数理科学を活用した異分野融合研究の動向調査」報告書が、掲載されています。 この中の分冊(第4〜5章)に、「高校生に対する数学への意識調査」という節があり、スーパーサイエンスハイスクール指定高校の生徒への質問紙調査の結果が書かれています。 その中の興味深い結果を、いくつか紹介します。
1) 数学に関心がある生徒が、数学に興味を持つようになったきっかけは、
上位から順に「塾の先生」、「学校の先生」、「本、雑誌」、「友人」、「両親」の5つで、「塾の先生」が突出して高い。
このことからして、「高校生においては、対人的な影響が数学に興味を持つきっかけと して重要であることが伺える」とのことです。
2〉 文系志望の学生においても、数学が特に敬遠されているわけでない。
3〉 高校生の数学学習意欲を高めるためには、次の2点が重要。
・塾や学校の教員が、生徒に対して積極的に働きかけることによって、
数学に対する生徒の興味関心を喚起すること。(内発的動機づけ)
・数学の有用性を示す具体例を豊富に生徒に提示して、
数学が「社会にとって役に立つ」だけでなく、
「あなた自身にとっても役に立つ」ことを示すこと。(外発的動機づけ)
詳しくは、上記報告書をご覧ください。また、分冊(第7章、参考)の「第5章の調査結 果概要」節にも、上記調査の概要が記されています。