2014/10/27
036_空間のデジタル化
◆空間のデジタル化
写真フィルムは連続な平面ですが,デジカメの感光面は半導体のドットが並んでいます.人間の網膜も視細胞が配列しているデジタル化された平面です.最近の交通信号は円の中に発光ダイオードのドットが配列しています.これらが平面のデジタル化の例です.結晶も原子や分子が詰まった単位ブロック(胞)があり,これがきちんと積み重なりできている周期的な構造で,デジタル化された空間の例です.
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◆平面のデジタル化の様式
無限に広がる平面の何処も均一なようにデジタル化する(ドットを配列する)なら,規則正しく周期的な構造になります.交通信号の円内は均一なデジタル化はできません.平面のデジタル化はどのような様式に分類できるでしょうか?
(注)周期的なドットの配列は「格子」と呼ばれます.
格子の様式分類は,研究した人の名前をつけて「ブラベー格子」と呼ばれます.
2次元の「ブラベー格子」は5種類あることを説明します.
対称性から分類すると,これらの5つのタイップがある.
これらから格子を作ったものが以下の図
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上図に示した緑色のタイルは「W-S(ウイグナー・ザイツ)胞」といいます.
このタイルを赤い格子点に配置すると平面がタイル張りされることを確かめましょう.さて,
これらの周期的平面は,格子点(周期的な平行移動で生じる点)をすべて同値と考えると,
1つのタイルの中に引き戻せます.
以下の図には,それぞれのタイルの対称要素を記入しておきました.
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上図左は,タイルの対称性が一目瞭然のW-S胞.右は,単位胞タイルです.
(注)単位胞の図を見るとわかるように,これらの5つはすべて単位胞に格子点が1つ含まれる1格子点胞です.
上段右の菱形胞を用いずに,面心型の2格子点胞を用いるのが慣例となっていることを申し添えます.