紙からネットワークパターンを切り出す

投稿日時: 2021/02/24 システム管理者

ネットワークパターンをカットするためには、矩形,正方形,正3角形,正6角形の紙シートを使います.
初めの紙の形が矩形なら,紙のサイドに沿って半分に折るを繰り返し,折り畳んだ状態で切り込みを入れます.すると,対称面と2回対称軸のあるパターンが得られます(図 165).[訳者注)この図形の対称性は2mmです.mは図形全域に有効な対称面ですが,この図形には局所的に有効な対称面があります.対称面は紙の折線に沿って生じるのですが,全域的な対称面と局所的な対称面を区別したいものです.]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


正方形の紙から始めて,サイドの線に沿ってだけではなく対角線に沿ってもこれを半分に折ることを繰り返すと,対称面と4回対称軸のあるパターンを切り出すことができます(図166).

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に正3角形の紙から始めて,3角形の2等分線に沿って折ると,対称面と3回対称性のあるパターンを切り出せます.
正6角形から始めても同じ結果が得られます.正6角形の内部に正6角形と共通の頂点を持つ正3角形を内接させ,3角形の2等分線に沿って,あるいは内接された3角形の辺に平行な線に沿って折ります(図167).

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正6角形のサイドに沿って2つ折りすると6回対称軸が得られます(図168).

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの切断例は,(ホロヘドロン)完面像図形=そのネットワークパターンの対称性で許される最大の対称要素を与えます.
対称面のないパターンの切込み(あるいは一太刀切)は例外で,困難があります.このような場合には,重ねた紙からたくさんのロゼットをカットして,平面パターンや層の対称性の法則(次章を参照)に従って,異なる色の背景のボード上に,それらを貼り付けて作ります.
後者の場合は,紙の表裏にも注意を払わなければなりません.
図169に,このように切断した平面パターンの例を掲載しています.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[訳者解説]折線は対称面になります.対称面を赤線で示しました.どのように折って切ったか推定してください.

ここで対称面と言っているものには局所的に通用するもの(青色)と,全域的に通用するもの(赤色)とがあります.これらは区別しましょう.